1月俳句
浜田護国神社



年越蕎麦


寒雀
初詣

堀川遊覧







明日を待つ宮鎮もれる大晦日
年用意済みし晦日の宮静か
年用意終へたる宮の鎮もれる
晦日蕎麦母に習ひし味を守る
蕎麦好きの父に供へし晦日蕎麦
吾に見えぬ餌を啄ばみし寒雀
人波の流れに沿ふて初詣
川鵜居る城の裏掘炬燵舟
船頭の出雲訛りや炬燵舟
屋根低くして橋潜る炬燵舟
川べりの人と話しぬ炬燵舟
船端を叩く水音炬燵舟
天守閣見ゆる堀川炬燵舟
一日の予定阻みし朝の雪
悪しきもの隠せる雪の白さかな


 

浜田護国神社

松江堀川遊覧炬燵舟
初句会
雑詠





浜田城址




こもれび公園







投扇興遊び
華やぎし和服の集ふ初句会
真夜覚めて雪降る気配ひしひしと
ポケットに手を入れられず雪の道
風邪に臥し募る思ひの母恋し
三寒の過ぎて日和の始まりぬ
鳶の笛城址に高く春隣
杖の夫磴登るとこ冬すみれ
落椿試歩なる夫に寄り添ひて
海見ゆる展望台の風冴ゆる
風の音耳なぶり行く寒さかな
足元を伝ひて上り来る寒さ
探梅や野面(のもせ)は風の通り道
秘めやかに蝋梅は香を重ねたる
投扇興遊びし句座の華やげる

 

蝋 梅

投扇興遊び
友人帰郷

春の風邪

雑詠










響演奏会
半世紀経ちし帰卿や梅ふふむ
ぶり返すこと恐れつつ春の風邪
無為に経つ日も養生と春の風邪
著ぶくれて交通整理手順良く
裏の戸のいまだ閉ざされ春浅し
涛いまだ穏やかならず春浅し
輝きて瀬音ひねもす春の水
雪解けの水は瀬音を高鳴らす
せせらぎに沿ひ散策す犬ふぐり
昨夜雨の嵩の豊かに春の水
リハーサル舞台の隅の余寒かな
春寒や薄き衣装の舞台袖


 


浜田市周布川

2月22日響定期演奏会
三隅梅林





粟島神社辺り


函館旅行





雑詠
梅林に雑事を離れたる一と日
梅が枝を潜りて清き香を纏ふ
囲まれし鳥語の中や野に遊ぶ
奥宮の木立に潜む余寒かな
春風の海に向かひて紅山碑
鳶多き海の宮居や木の芽風
五稜郭名残の雪の降りしきる
函館の夜の静けさ春の雪
轍あと残せる市電春の雪
白樺のつづく原野や春の雪
かたかごの花の傾斜に風そよぐ
遊び場に遊び呆けて日永なる

 


大沼公園

五稜郭の展示物
踵(かかと)骨折
入院
骨折す足の春愁離れざる
うつつとも術後の熱に春の夢
花はもう散りしと聞きて闘病す
靴音をひそとナースや春の夜
消灯の病棟包む春の雨
病窓の若葉の色に癒さるる
入院のベット一畳夏めきし
退院の予定は立たず夏めける
夏めくや乗りて癖ある車椅子
母召しし病衣を我も花は葉に
 

入院中に付き写真はありません。
入院中の俳句 病室に家思う日々夏に入る
囀の銀杏大樹を膨らませ
葉桜や体育館の赤レンガ
恐れつつ足のリハビリなる薄暑
リハビリの足をかばいつ更衣
両足で立てる嬉しさ風薫る
杖の夫薄暑の中を見舞ひくれ
薫風を入れてリハビリ室忙し
校庭の砂塵巻上げ青嵐
 
入院中に付き写真はありません。
入院中の俳句 苦しさに耐へリハビリす梅雨しとど
リハビリに一縷の光明け易し

汗するも明日へ繋がる試歩なれば
消灯の闇を縫ひ鳴く時鳥
時鳥戸外リハビリ風美味し
外泊の話も嬉し梅雨に入る
野球部の球音響く梅雨晴れ間
緑陰を横目に試歩を休まざる
汗するは生き行く証し退院す
 

入院中に付き写真はありません。
雑 詠










花火大会
濁流を海に注ぎて梅雨の川
雨の間を縫ふて今年の墓参かな
杖の身に余る西瓜の重さかな
夏帽を目深に試歩を日課とす
歩くこと出来る幸せ梅雨明くる
ベランダの小さき菜園トマト生る
秋近し暮しの全てリハビリに
ごめの群れ休む埠頭や夏の潮
燈台の赤き点滅遠花火
潮の香の真近に住みて遠花火
遠花火音より先に開きたる
 


花火大会8月2日
雑 詠 夏霧の深さ夜明けを遠ざける
万緑を揺らす風立つ山路かな
追い風に乗りし蜻蛉の早さかな
向かひ風宙に止まる蜻蛉かな
薄紅葉もう始まってダム湖畔
水尾を曳く夜釣りの船や秋夕日
試歩少し伸ばさむ朝の新涼に
闇の道拡げてをりぬ虫の声
干し物の音のしそうな秋日和
石見路を来て掛稲の香に触るる
道照らしくれし民家の秋灯
出来秋の色を揃へし棚田かな

梨園の下草に汁こぼしつつ



浜田市旭町の梨園にて

石見路の掛稲
邑南町





丹波・丹後





雑詠





山頂に声の拡がる秋日和
木洩れ日の影を揺すりて秋の風
秋蝶の止まりし腕を動かせず
四方山の里は早や暮れ秋灯
蕎麦の花咲ひて出石は蕎麦処
広々と蕎麦の花波続く里
露に明け小雨に烟る丹後かな
傘要らぬほどに但馬の秋の雨
十六夜の月賞でて酌むワインかな
露踏んで日毎の試歩をこなしたる
彼岸花揺れては風の色を染め
嵐あと木の実様々踏みさうな
城山の風の音にも行く秋を

杖放し歌ふ喜びさやけしや




いこいの村しまねよりの眺め

出石の時計台
浜田城址







初時雨




三瓶山
(さひめ山)




祝・平成20年
纏ひ来る秋蚊に力残りたる
城山の風の音にも行く秋を
城垣の奥は愁思の溜りなる
天守址までは諦め杖の秋
行く秋を惜しみて登る城址かな
竹林の風のうねりや初時雨
四阿にしばし宿らむ初時雨
海と島すっぽり包む初時雨
まず木々を揺らしてよりの初時雨
さひめ野にリハビリの露踏みしめる
冬紅葉侍らせをりぬ汀子句碑
さひめ野に寝転ぶ人も草紅葉
菊薫る良き日御在位祝しける



三瓶自然館前の紅葉

汀子先生の句碑
軽井沢






草津
鬼怒川




おいらせ渓谷




日光
時雨なす碓氷峠の九十九折
もう暖炉茶房に燃ゆる軽井沢
軽井沢にも落葉なす銀座あり
路肩には早や雪見へし峠越へ
上州の木の葉雨降る峠かな
短日の暮れ落ちて着く草津かな
冬紅葉真っ只中の旅路かな
敷石の窪みも埋もれ落葉道
しんがりとなりしよ杖の落葉道
冬紅葉潜り渓谷行く列車
高原の茶房閉ざされ冬紅葉
尾瀬よりの風花来ると上州路
冬の滝二つを見せていろは坂




日光・見ざる・言わざる・聞かざる

今話題の八ツ場ダムを通る