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1月俳句





寒風
師走
年惜しむ

初夢
新暦

年の暮れ
二日

三が日

七種粥
冬怒涛萩六島の泰然と
カーテンを一気に開けて冬日入れ
冬の日の落ちて万物影失くす
身を固くして寒風を防ぎ行く
吾の財布緩む師走のセールかな
一病を胸にたたみて年惜しむ
初夢の今年も母に逢へぬまま
壁にまだ馴染まぬ部屋の新暦
東京へ遊びに行く子年の暮
手際良き男性ばかりレジ二日
神仏と厨に仕へ三が日
暮れて着く小雪交じりの古里へ
母忌日今日よ七種粥熱し
 

浜田港 

朝焼け 
著膨れ










節分
懐炉

冴返る
待春
日脚伸ぶ
着膨れて待合室に皆な寡黙
冬雲の奥より日矢の海を射る
音無くも重き気配の真夜の雪
仏壇に供へし梅の咲く早さ
深く息して白梅の花下に佇つ
梅日和夫の外出に手を添へて
鳥一羽梅に来てをり声ひそめ
くじ引きの大当たり有り節分会
懐炉貼る背なより眠気押し寄せる
冴返る曇りガラスの向こう側
待春の川面煌き日を流す
心中に僅かなゆとり日脚伸ぶ

 
 
長浜天満宮の白梅
 
長浜天満宮の白梅



踏青









春雨

三寒
萌え出づる力を秘めて木々芽吹く
辛夷の目漲る力空に向け
海見ゆる丘の起伏や青き踏む
青き踏む高きヒールの靴履けず
踏青のいつも背筋を伸ばすべく
ほつほつと梅見の人の繰り出せる
紅梅の枝垂れ天蓋成す下に
枝垂れ梅こまごま紅を散らし初む
春雨と言ふには激し風の音
傘要るか要らぬか思案春の雨
三寒の風に襟元引き締めて
逆戻りしてゐる春に衣を厚く
 
 
枝垂れ梅
 展示会短冊
花(桜)





葱坊主


春暁


卒業

山笑ふ

犬ふぐり

桜餅
旅人としての古里花良しと
町急に名所の増へて花見頃
鯉の川枝垂るる花を受け止むる
飛機の下一気に越へし花の山
背筋伸び列を乱さぬ葱坊主
葱の香の中に育ちし葱坊主
外に出てよ早も鳥語の春暁と
昨夜の雨止みて鳥語の春暁と
平成の眉目となりて卒業す
今年又閉校のあり山笑ふ
異国語も耳に慣れたり山笑ふ
犬ふぐり畑の隅に開き切る
まず香りより頂きぬ桜餅

 

浜田河畔の桜 
 
葱坊主
牡丹桜
菜種梅雨

夏めく


立夏
薔薇


夏潮

芝桜


若葉


水田
栗の香
キャンパスを彩る牡丹桜かな
下校子の傘とりどりや菜種梅雨
夏めきし人一と日の旅の衣の軽く
夏めきし波打ち際を子等走る
手庇で立夏の日差し跳ね除ける
薔薇アーチ潜りてよりの園の香に
すれ違ひばらの香水かと思ふ
サーファーのここぞと乗りし夏の潮
芝桜拡がる里の水清し
鶯の途切れぬ山の校舎かな
大木の若葉は空に広がりぬ
トンネルを出て眼を奪ふ若葉かな
満々と用意怠りなき水田
見当たらぬ栗の香の来る風に乗り
 
 
芝桜

国府海岸 
緑陰



草茂る


バラ

薄暑

更衣
若葉


夏の宵

緑陰に居て緑蔭へ歩を伸ばす
緑陰を高く伸ばして杉木立
登りみむ緑陰なせる宮の磴
草茂るままの無人の駅にたつ
奥の院深まるほどに草茂る
バラ垣根しつらへ若き人の住む
人気無き昼の温泉町の薄暑かな
母の衣の似合ふ歳かな更衣
全山の若葉に眼(まなこ)洗はれて
風くれば大樹の若葉光らせて
灯ともれば温泉(ゆ)町らしさよ夏の宵
カップルの足湯の会話夏の宵

 
 
ばら
 若葉
ほたる








山法師
山女

風鈴

梅雨明け
夕焼け
夕暮れを待ちて出発蛍バス
川水の匂いに蛍出る気配
蛍見に一夜を峡の宿泊まり
ほうたるの闇下りて来て水匂ふ
ほうたるや離れて二軒農家の灯
川草に平家蛍のはかなけれ
校舎今ホテルとなりて山法師
珍味なる山女のせごし山の宿
風鈴の音色さまざま駅ホーム
山並みの稜線はきと梅雨開くる
凪の海大夕焼けを展げたる
暮るるまで大夕焼けに身を浸す

 

学校も今はホテル 
浜田港の夕焼け 
芙蓉


星月夜


炎天


夏休み
花火





風鈴
白芙蓉受け止めきれぬ日を弾く
夕風にほんのりと揺れ紅芙蓉
星月夜人影僅か列車行く
衛星はいまどのあたり星月夜
スーパーを出て炎天に身を曝す
礼状の絵柄は鮎の川下り
ラジオ体操している広場夏休み
ベランダに肘を預けて遠花火
ちちははの懐古しきりや遠花火
一山を影絵に浮かす遠花火
ソプラノの声出し切りし汗拭ふ
風鈴の風を動かす遊覧船

 
 
遠花火

遠花火 
夜長





終戦日

台風

秋風


朝寒

運動会

初秋

秋暑
旅支度夜長存分使ひ切る
思ひ出を語り尽くせる夜長かな
出発を待つ空港の夜長の灯
稽古終へ夜長を帰る灯の乏し
終戦日こそ語り継ぐ事のあり
台風下飛ばされる物飛ばぬ物
台風下魔物が空を飛ぶやうな
まだ強き日差しを縫うて秋の風
古里はすでに秋風旅帰り
朝寒や身震ひしつつ外を掃く
運動会帰りは親子連れ立ちて
くっきりと虹の立ちたる旅の空
初秋のふるさと恋し旅帰り
秋暑の浜辺英語の入り乱れ
 
 
ワイキキに架かる虹
 
ワイキキの浜辺
小鳥来る


秋高し




今日の月
居待月

秋夕日

身に入む

秋潮
公園の程よき広さ小鳥くる
スプーンの餌に慣れたる小鳥来る
わが町に山と海あり秋高し
市民歌の正午の知らせ秋高し
県境を越へゆく旅路秋高し
金色の雲一片の今日の月
乗客の少なき列車居待月
寄り添ふて住める浦町秋夕日
秋夕日萩六島に拡がりぬ
身に入むや人棲まぬ家病むごとく
秋潮の九十九島をみぎひだり
外海に出れば色濃き秋の潮
 

十五夜の月 

餌をついばむ小鳥 
花石蕗




小春

初時雨

立冬






落葉
冬服
庭隅を明るくしたる石蕗の花
岬まで夫の試歩とす石蕗日和
石蕗日和ベンチそれぞれ賑はいし
日溜まりの二人に注ぐ小春かな
日溜りを集めし小春暮れかぬる
風を呼び風に乗り来る初時雨
湯気多きコーヒー美味し冬に入る
街灯の光尖れり今日の冬
立冬の心決めする事あまた
立冬やぬくぬくと炊く汁の物
晩秋の山安らぎの彩見せて
樟落葉風の流れの吹き溜り
外気手で触りて明日は冬服に

 
 
石蕗の花
 

山茶花 
時雨

神在月


著膨れ

冬灯
冬めく

冬雲
木の葉髪

手袋
葛湯
にび色の湖に浮寝の鴨の陣
山茶花の散り敷きつつも見頃なる
時雨てふ夜の外出の足奪ふ
風すさぶ神在月の里に泊つ
願掛けの宮とて知られ散紅葉
夫外出我に著膨れさせられて
冬灯川瀬の音を映し出す
冬めきし夜の足湯の濛々と
冬雲の動く速さを縫ふ日差し
外出する時は帽子を木の葉髪
手袋の積もりが服も買ひ足して
亡き母の葛湯懐かし病めばなほ

 
 
玉造神社願掛け石
 
願掛けする娘さん