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1月俳句
初明り

初夢
元朝

冬の月

成人の日


初髪

冬涛

新暦
門松



冬の月

初明りゆるりと街の目覚めたる
初夢の覚めては寝ては見る続き
元朝の空悠然と鳶の舞ふ
冬の月まだ西にあり朝焼くる
青空に似合ふ晴著や成人日
見せに来し成人の日の髪形
初髪の娘の匂ひ立つ若さかな
砕け散る冬涛近き無人駅
一年の重さを吊るす新暦
菰巻くも巧み門松作りかな
俄雪来れば人皆な小走りに
冬の月下弦に架かる通夜の道
県知事賞受けたる我に祝ひ餅



2016年元日の初明り
 
2016年元日の初明り





雪だるま





粉雪
大寒

春時雨



すっぽりと日を隠したる暮雪かな
万物の姿消したる雪嵐
風雪の激しき夜の明け難し
良き眉目だんだん崩れ雪だるま
子等去にて一人残りし雪だるま
一生の短く楽し雪だるま
風雪を突き寒行の鼓の激し
粉雪のさらり離るるたなごころ
大寒の籠る他なき老夫婦
僧来る時には晴れて春時雨
春時雨晴れさうで又降りさうで
そこまでを濡れずに行けぬ春時雨
二人して旅の話を春時雨

 
 
雪降る街
 夕刻迫る雪の街
  
 雪

白梅
彼岸

春の虹
あたたか

野遊び
辛夷

春光


三寒四温


花冷え
 この峰を越へれば雪の別れかな
白梅の風の届けし香の清ら
父母の墓清めて心足る彼岸
春の虹海の面より立ち上がる
あたたかき古里は良し旅帰り
野遊びの子の声ばかり天を抜く
青空へ白を突き上げ花辛夷
春光に石見瓦の赤映ゆる
本物の春一歩づつ一歩づつ
三寒の後の四温を待ちて試歩
物干して爽快なりし四温晴
花冷えのまだ厚き衣を纏ふ日も
 

花辛夷 

野遊び 
 
  
 春愁




花(桜)











春光
春愁を忘れさせをる小買物
春愁の我を映せる鏡かな
春愁の聞き役となる集ひかな
万朶なる名のある花も無き花も
孤高なる一本桜咲き満ちて
水鳥の動きに乱れ花筏
夕風に揺れて重たき桜かな
風止みて咲き揃ひたる朝桜
この町の花を巡りて花疲れ
雨粒の太さにひるむ花嵐
遠出せずともこの町の良き花に
春光の綺羅を着せたる川面かな

 
 
浜田河畔の桜

浜田竹迫団地の桜 
  
春日永
柿若葉






栗の花


柏餅
八重桜

夏に入る

 
公園の子等遊ばせて春日永 
日の光すべり散らして柿若葉
テラテラと日差し返して柿若葉
農小屋に人来て居りし柿若葉
人棲まぬ庭に一際柿若葉
栗の花匂ひつつ山盛り上げて
いづくからともなく栗の闇匂ふ
まづ供ふ母の好みし柏餅
投句もす造幣局の八重桜
一と日にて乾く干物夏に入る
落日のだんだん遅く夏に入る
午後の日を背中に詩歩や夏に入る

 

広島造幣局の八重桜 

広島縮景園 
 
  
 万緑





夏草


薄暑
夏潮

夏霞

夏空
夏の川
万緑の風一村を包みけり
万緑の勢ひを鎮め雨の降る
万緑に挟まれし道細々と
万緑の道に熊出る注意書き
夏草に囲まれひそと十字墓
夏草のここ天草の古戦場
まだ慣れぬ薄暑を巡る肥後路かな
ドラ鳴れば飛び交ふテープ夏の潮
大凪の客船揺れず夏霞
夏空に大接近の火星見る
夏の川岸辺の家並揺らしたる
石の橋三百年と夏の川

 
 
祇園橋(天草の乱古戦場)

隠れキリシタン隠れ墓 
 
  
夏霧




青嵐
紫陽花


夏野菜

扇子
ダリア


素跣


夏料理 
夏霧の籠めつつ風に流れつつ
夏霧や風心地よきさひめ野に
夏霧の色にじませて山暮るる
青嵐ひとふた粒の雨交じり
紫陽花を雨が染めゆく青さかな
額の花見頃を待てば雨楽し
地場産の幟を立てて夏野菜
練習の五分休憩京扇子
好き嫌いあるはダリアの性なりし
ダリア咲く強さを我に欲しきとも
その昔履き癖つきし素跣下駄
本堂の廊下の素跣心地よし
ガラス器の水の紋様夏料理

 
 
紫陽花の青

三瓶山の夏霧 
  
 木下闇

時鳥


墓洗ふ


帰省

青田
片陰
日盛り

夕焼け
サングラス

花火
木下闇幾つも抜けてさひめ原 
時鳥林を縫ふて鳴き渡る
盆僧のお布施忘るる忙しさよ
逝く先はここと決めたる墓洗ふ
ちちははの眠れる墓を洗ひけり
レジに立ち帰省はせぬと大学生
育ちたる青田は風の思ふまま
片陰を拾ふて佇ちてバスを待つ
日盛りの雀の影も無き真昼
暮れながむ雲の端々夕焼くる
あなた誰出合ひ頭のサングラス
一発の音に仰げど遠花火

 
 
夕焼け
 
花火
  
 踊り

秋夕焼










夕月夜

提灯を連ねて口説く盆踊
秋夕焼島影黒き海面(うなも)かな
立ち尽くす秋夕焼の道の駅
風音の葛の葉裏を返しゆく
奈落消すほどに葛の葉絡みをり
葛の葉の風をたっぷり乗せにけり
一斉に葉裏を返す葛嵐
葛の蔓崖の高さに伸び切れる
日の匂ひ土塀に残し夕月夜
夕月夜神楽太鼓の急調子
寝静まる街の灯消へて虫時雨
爽やかに声出し切ってコンクール

 
 
 
浜田市民合唱団
 
  
 十三夜


秋彼岸

秋日和



秋立つ


秋の空

薄紅葉


秋潮
 一葉を想ひて見上ぐ十三夜
島の灯の淡きまたたき十三夜
遠縁の墓にも香を秋彼岸
嬰児(みどりご)の声の可愛ゆき秋日和
竿の物乾く他なき秋日和
列車待つ間もおしゃべりよ秋日和
秋立つや朝のコーヒー芳しく
トンネルを出れば展けて秋景色
沿線の間に間に海や秋の空
薄紅葉城下の土塀長々と
遠山の色移りゆく薄紅葉
秋潮のゆるり明けゆく浜散歩

 
 
 
萩城下の土塀

萩の菊ヶ浜 
  
 朝焼け

豊の秋
水澄む

秋涼し
小春




実南天
大根




冬の波

朝焼けはそぞろ寒さの贈物
晴天の出雲平野の豊の秋
すれ違ふ船に手を振る川澄みて
船の屋根下げ橋潜る秋涼し
小春日の部屋の奥まで小春なる
寝そべれる盲導犬の小春の眼
本数の少なき列車旅小春
湯泉の街の客来ぬ小路実南天
猫も居る温泉街裏道大根畑
日と風を頼みて並ぶ大根干
冠雪の厳しさ見せて伯耆富士
千尋なる沖より迫る冬の波
 
 

冠雪の大山 

朝焼け 
 
冬霧
寒さ

冬の朝

もみじ


短日


虎落笛
霜夜

ツリー
冬の空
冬霧か否か白内障の我
早発の旅の寒さにまだ慣れず
冬の朝一番乗りの天満宮
散り初むる銀杏黄葉
(もみじ)の古都並木
お汁粉に待つ時間良し古都の冬
残照の山際しかと日の短か
暮れ早しひたすら走る帰路のバス
消灯の病室に聞く虎落笛
所在なく明日の手術を待つ霜夜
病棟に小さきツリーの飾られて
眼の手術終へて明るき冬の空

 

北野天満宮 

嵐山渡月橋